カナダ管区のドミニコ会は、1928年以来日本で活動している。4人の兄弟たちが函館にたどり着き活動を始めたことから、今日に至るまで100年にわたる宣教の歴史が始まった。その後、数人の兄弟たちがパリ外国宣教会の後を継ぎ、函館と東北の仙台地域の17の小教区で奉仕することとなった。ローマの布教聖省(現在の福音宣教省)は、現在そして将来の小教区を支援することを明確な条件として、東北地方をドミニコ会に宣教の地域として委任した。ここから、ドミニコ会の宣教師たちによる小教区開設が始まった。同時に小教区には保育園などが併設されるなど宣教は地域に根ざすものとなっていった。
次第に日本の修道者を受け入れる必要が生じ、修練院が設立された。こうした養成を通じて日本人の兄弟が増え、1950年代に日本地区が誕生した。仙台修道院は、このドミニコ会の生活の中心であったが、その後、1959年12月、この修道院は東京の修道院に場所を移すこととなった。
宣教開始から50年の時には、東京の大きな共同体に加え、カナダ管区の兄弟たちは福島県のいくつかの市町村や京都、福岡でも活動していた。1980年代には、ポーランド管区からドミニコ会兄弟たちが来日し、カナダ管区を援助した。日本人の兄弟たちは、カナダ人の兄弟たちの跡を受け継いで、説教や司牧、教授活動などの場で活動している。著名な兄弟押田成人から高森草庵が生まれ、福音と世界の神秘伝承との出会いのため、また祈りの深まりを求めて、人々が多く杖をひき、まどいが形成されている。また、二人の芸術家である兄弟たちの作品も広く紹介されている。また、渋谷の修道院に付属する新宿の家「学生の家」には、今や東京で唯一のカトリック男子寮となった「聖トマス寮」がある。
今日、地区はカナダ管区のもとにある領域外の修道院として新たに歩みを始めている。約15人の兄弟たちは、高齢化が進む日本の人口と、人口の1%にも満たないカトリック教会を背景に、宣教の継続に尽力している。近年、他国から来ているカトリック信者がこの教会の仲間を増やしている。こうして、ドミニコ会を含め、日本にあるカトリック共同体は、日本社会を異文化との対話へ開くための窓口の一つともなっている。
詳細については、召命促進担当の 佐藤亮神父 にお問い合わせください。
文責・レイモン・ラトゥール
司祭佐藤良
聖ドミニコ宣教修道女会(Misioneras Dominicas del Rosario)と、
聖ドミニコ女子修道会(Congrégation Romaine de Saint-Dominique, CRSD)である。
聖ドミニコ宣教修道女会はロザリオ管区の兄弟たちと協働しつつ活動している。日本の本部は、兵庫県の伊丹にあり、四国、愛知・岡崎、東京などで活動している。
カナダ管区の兄弟たちは、フランスやカナダ、アメリカで宣教していた
聖ドミニコ女子修道会(Congrégation Romaine de Saint-Dominique, CRSD)を戦前招いた。
彼女たちの活動は、孤児院、幼稚園から高等学校に至る学校教育、小教区での様々な司牧奉仕、黙想の家の経営など様々な場に及ぶものであった。宣教の地域は、仙台から九州にまで広がっていたが、現在は、東京、京都、仙台に共同体がある。